満足度だけ聞いている場合ではない! 顧客アンケートの戦略的活用法: (ブログ記事)


先週末、約15年ぶりにスキーをしてきました。子供二人をつれた日帰りスキーでしたので、計3本ほど滑っただけでしたが、20代の頃と同じように転ぶことなく滑ることができ、達成感がありました。スキー人口が減りつつある今日、私のような「スキー休眠層」が子供たちと一緒にスキー場に戻ることが、レジャー産業活性化につながるので、次回は泊りがけで出かけたいと思います。(スキーエリアの再活性化については、じゃらんリサーチセンターの研究調査#25が参考になります)

スキー

今回スキーへ行くにあたり、ネットでゲレンデ情報をチェックしていたところ、ロープウェイ割引券なるものを発見しました。よくよく読んでみると、なかなかの割引額で、すごくお得。ただし、割引をしてもらうためには、クーポン券とともに用意されたアンケート質問に答えなくてはならない仕組みとなっていました。

KU-PON

これ、なかなか上手なやり方です。スキー場運営側にとっては、自施設を利用するスキー客の顧客情報を量的に把握するのはなかなか難しい作業。それを、集客のインセンティブとしてすでに実施している割引クーポンを活用して実施してしまうとは、なかなか良いアイディアだと思います。もちろん、既存客のすべてがクーポンを利用するわけではないので、集まった顧客データが既存客の動態すべてを表すものではありません。

しかし、どのような年齢層がどういう同行形態で、どのような認知経路を通じて、何が決め手となって自施設に来ているのかが、少なくともクーポン利用者については理解することができます。また、クーポンはネット閲覧者のみが入手できるものなので、コミュニケーションチャネルのうち、インターネットを活用する層がどういった人たちなのかについて、大枠の手がかりをつかむことができます。これを理解することで、来季以降の戦略を考えやすくなるでしょう。

実は、ホテル・旅館や、観光事業者は、「既存顧客を理解する」という点において、私がかつて所属していた消費財メーカーと比べ、格段に有利な状況にあります。通常、メーカーは、既存顧客がどんな人なのかを理解するのは非常に難しく、できたとしてもコストがかかるものものです。なぜなら、実際購入されるお客様とは触れ合うことができないからです。

したがって、リサーチ業者に頼んで、自社ブランドユーザーを探しだしてインタビューをしたり、何万人ものパネルからフィルタリングをかけて、自社ブランドユーザーを数百人みつけ、アンケートに答えてもらわなくてはなりません。聞いただけでも、お金がかかりそうですよね。

こんな苦労をしながら、自社ブランドユーザーの人口統計学的なプロファイルや購入動機、他に検討したブランド、認知経路などを聞いて、マーケティング戦略を立てています。

このお金と労力のかかる自社ブランドユーザーのリサーチが、アンケート用紙を配って書いてもらうだけでできてしまうのが、ホテル・旅館や観光事業者なのです。ただし、実体としては、施設の利用経験を通じた満足度を聞く程度にとどまっている施設がほとんど。満足度だけでなく、次のマーケティング施策を考える上で必要な質問項目を入れておけば、このアンケート用紙はもっともっと付加価値が高まります。

実際、私のクライアント様には、まず顧客アンケートの質問用紙を修正してもらい、それを通じてデータを集めながらターゲット顧客の設定、コミュニケーション戦略の構築を行っています。また、そうして作った戦略を実行した後、実際その結果がどうだったのかを図るのも、この顧客アンケート調査です。

たかが顧客アンケート調査ですが、やり方によっては、これを何倍も有効に活用することができるのです。一度、自社のアンケート調査用紙を再検討してみてはいかがでしょうか。必要あれば、弊社でもアドバイスさせていただきます

運営: リ・ブランディングジャパン株式会社

「観光地マーケティング」と「ホテル・旅館マーケティング」に関する気づき,学び,参考&成功事例を紹介するブログです。

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